サービス
事前手術支援
- 移植手術前に必要な検査と評価
- 腎臓移植は、命をつなぐ大切な治療手段ですが、安全に手術を受けていただくためには、あらかじめ全身の状態を確認し、リスクを減らす準備が必要です。
- 当センターでは、患者様一人ひとりの体調や病歴に合わせ、以下のような検査を国内の医療機関で受けていただくようご案内しています。
心肺機能の評価
腎臓移植手術では、麻酔や術中のストレスによる心肺への負担が大きいため、心臓と肺の状態を正確に把握しておく必要があります。
- 心電図検査・ホルター心電図
- 心臓のリズムや異常の有無を確認します。
- 心エコー検査（心臓超音波）
- 心臓のポンプ機能や弁の状態を確認します。
- 胸部レントゲン／CT／肺機能検査
- 呼吸能力・肺疾患の有無を確認します。
血管状態の評価
- 長期間の透析により、動脈硬化が進行している場合があります。移植腎への血流確保や、手術中の出血リスクを減らすためにも、血管の状態の確認が不可欠です。
- 動脈硬化は、動脈壁内および脂質、コレステロール、および他の物質が蓄積する現象です。この蓄積物はプラークと呼ばれます。プラークは、動脈を狭め、血液の流れを遮断する原因となることがあります。また、プラークが破裂することもあり、血栓を引き起こす可能性があります。
- 動脈硬化は腎移植における最大のリスク要因の一つです。長期間透析を受けている患者は、血管内に多くのプラークを持っている可能性があります。その結果、移植後にプラークが心臓に広がると、心筋梗塞を引き起こし、プラークが脳に広がると脳梗塞を引き起こすことがあります。
- 腎移植は単純な手術ですが、透析患者は大きなリスクがあります。それを事前に減少させることが重要です。心臓にステントが3本入っている場合、それは動脈硬化が存在することを意味します。
- したがって、移植手続きを進める前に、腎移植を希望するすべての患者に対して、地元の医師と相談し、動脈硬化に関する医療報告書のコピーを提供していただく必要があります。
- 下肢動脈エコー／造影CT
- 下肢や腹部の動脈のつまりや狭窄を確認します。
- ABI（足関節上腕血圧比）検査
- 動脈硬化の程度を評価します。
感染症・免疫状態の確認
感染症・免疫状態、全身状態の 確認
■ 感染症・免疫状態の確認
移植後は免疫抑制薬を使用するため、あらかじめ感染症や免疫の状態を確認しておく必要があります。
B型・C型肝炎、HIVなどのウイルス検査
結核検査（ツベルクリン or IGRA）
自己免疫疾患の有無確認（血液検査）
■ 全身状態の評価
全身の健康状態を確認し、手術に耐えられるかどうかの判断材料とします。
血液検査（貧血・肝機能・電解質バランス・凝固機能など）
尿検査（感染や異常の確認）
歯科検診（口腔内感染の確認）
糖尿病や高血圧のコントロール状況の確認
■ その他、必要に応じた検査
年齢や基礎疾患、症状に応じて、追加で以下のような検査をご案内することがあります。
消化器系検査（胃カメラ・大腸カメラなど）
がん検診（乳がん・前立腺がんなど）
婦人科検査（女性の場合）
腎臓移植情報
腎移植
腎移植には主に2つの主要なタイプがあります：
- 生体ドナーによる腎移植
- 亡くなったドナーからの腎移植
腎移植の前に、患者が腎移植の候補として考慮されるためには特定の条件を満たす必要があります。
この手術は、泌尿器科と腎移植チームが、世界中の腎臓移植病院と協力して提供しています。腎臓科の提供するその他のサービスには以下が含まれます：
- 血圧クリニック
- 糖尿病性腎症クリニック
- 尿路閉塞疾患の管理、石病再発の予防
- 長期的な血液透析用のAVフィスチュラ、中心静脈カテーテル、およびPermcathの作成
- 血管アクセスのケア
- 患者のニーズに応じた透析量の個別設定、栄養と理学療法への特別な注意
